すい臓がんの内視鏡的治療法

すい臓がんの治療法の1つに、「内視鏡的治療法」があります。

普通、がんの治療で内視鏡的治療というと、内視鏡の先につけたメスで腫瘍を切り取ったり、焼き切ったりする治療を指すことが多いのですが、すい臓がんの場合はそうではなく、「ステント療法」という対症療法の1つになります。

ステントとは、金属やプラスチックできた小さな筒のことで、血管や腸、胆道、気管などの人体の管状の部分を、内側から広げるために使われる医療器具です。

すい臓がんの場合、主に「胆管ステント」と「胃・十二指腸ステント」という2つのステント療法が多く行なわれています。

それぞれ、どのような治療法なのかについて詳しく解説していきます。

すい臓がんの内視鏡的治療法〜「胆管ステント」

すい臓がんの約60パーセントは、十二指腸に近い「膵頭部」にできます。

膵頭部には、肝臓からつながる「胆管」が通っているため、この部位にがんができると腫瘍によって胆管が圧迫され、中を通る胆汁の流れが悪くなり、黄疸や胆管炎などにつながることがあります。

それを放置してしまうと、肝不全や敗血症などの命に関わる状態にもなりかねませんので、早めの対処が必要です。

このような場合に行なわれる対症療法に、「胆管ステント」があります。狭くなっている胆管の内側にステントを置くことで、胆管を広げて胆汁を流れやすくする治療法です。

胆管ステントの材質には、金属製とプラスチック製がありますが、一般的に金属製のほうが内腔が広く詰まりにくいため、多く使われています。

胆管内にステントを置くためには、内視鏡を使います。すい臓や胆のう、胆管などの観察に使われる「側視鏡」という内視鏡を口から挿入し、胃を通って、十二指腸乳頭部というところまで進みます。

そしてモニターを見ながら、慎重にガイドワイヤーを胆管へと進めていき、ステントを置く、という流れです。

非常に細かで高度な技術を必要とする治療ですので、消化器の専門医が行ないます。

周りを傷つけてしまうと、出血や穿孔などのリスクがありますが、きちんと成功すれば胆管の内腔が広がり、胆汁の流れをスムーズにすることが可能です。

ただしがんが進行して、内視鏡を使ったステント療法ができない場合には、皮膚から針をさして、そこからステントを入れることもあります。

ちなみに、内視鏡的治療・経皮的治療のいずれの方法でもステントを挿入できない場合は、「胆管空腸吻合」というバイパス手術が行なわれることもあります。

この方法は、腫瘍で狭くなっている胆管よりも上のほう(肝臓に近いほう)に直接、空腸(小腸の一部)をくっつけて、胆汁のう回路を作る方法です。

ただしこの場合は開腹手術となり、全身麻酔が必要になりますので、ある程度の体力がある患者さんに対してのみ行なわれます。

すい臓がんの内視鏡的治療−「胃・十二指腸ステント」

こちらも膵頭部にできたすい臓がんでよく行なわれているステント療法です。

すい臓がんが、胃や十二指腸に広がっていると、圧迫された部分が狭くなって消化に支障をきたしたり、食事を取りにくくなったりすることがあります。

そのような場合に行なわれる対症療法が、「胃・十二指腸ステント」です。

以前はこのような場合、胃と小腸を直接つないで食べ物を送る「バイパス手術」が多く行なわれていましたが、最近は消化管ステントの治療成績が上がり、すい臓がんでも選択されるケースが増えています。

手順としては、「胆管ステント」と同じく、まず口から内視鏡を入れ、閉塞している部位にまで進めて、ステントを置きます。

現在使われている消化管ステントは、針金のような金属製のもので、折りたたむと非常に小さくなるのですが、体内に置くと自動的に拡張していき、閉塞した部分を押し広げていきます。

バイパス手術と比べて、食事をとれるようになるまでの時間も短いですし、入院期間も大幅に短縮できるため、患者さんにとっての負担も少ない治療法です。

こちらも胆管ステントと同様、高度な技術が必要となりますので、場合によっては消化管の穿孔や出血、腹痛などが起こることがあります。穿孔が起きた場合は、手術が必要になるケースも少なくありません。

その他、ステントが抜けてしまう「ステント逸脱」や、ステントが拡張するときにともなう腹痛なども起こることがあります。

だいぶ進行してから見つかることの多いすい臓がんでは、このような内視鏡使ったステント療法が比較的よく行なわれています。

たとえ完治は難しい状態であったとしても、つらい症状をなるべく緩和させ、QOLを維持しながら、患者さんが自分らしく毎日を過ごせるようにすることが大切です。

実際、胆管ステント療法を受けた患者さんの黄疸症状が良くなったり、胃・十二指腸ステント療法を受けた患者さんが、再び元気に食事をとれるようになったりします。

すい臓がんにおいては、とても大切な治療法の一つです。

すい臓がん治療は数百万円かかることも

すい臓がんは先進医療に指定されている重粒子線治療や陽子線治療などの適用があり、1回300万円以上しますので特にがん保険の必要性が高いがんです。

がん保険はがんになってからでは加入できませんので治療費が心配な方は、がんになる前に一度資料請求をして検討してみるとよいでしょう。

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