すい臓がんが発生するしくみ

すい臓がんが発生するしくみは、まだ完全に解明されているわけではありませんが、他の多くのがんと同じく「細胞分裂の際のコピーミス」が主な原因と考えられています。

私たちの体を構成するおよそ60兆の細胞は、定期的に細胞分裂をしていますが、何らかの原因でDNAに傷が付くと正しい遺伝情報が伝わらず、異常な細胞を生み出してしまうのです。

またすい臓がんの場合は、喫煙やお酒の飲みすぎなどの生活習慣のほか、肥満、糖尿病、慢性膵炎などの持病も原因になるといわれています。

こういったリスクファクターを含め、すい臓がんがどのように発生するのかを詳しく解説していきましょう。

すい臓がんは、「細胞のコピーミス」から発生する!

すい臓がんを含め、多くのがんは細胞のコピーミスから始まります。

私たちの体を作っている細胞には寿命があるため、定期的に細胞分裂をして、自分そっくりの新しい細胞に置き換えていく必要があります(細胞分裂)。

この時、細胞核にある、二重らせん構造をした「DNA」の鎖がいったんほどけ、2つの新しい細胞に1本ずつ分かれていき、そこでもう1本の鎖を新たに作るという作業が行なわれます。

こうして元の細胞と同じ遺伝情報を持った新しい細胞が2つできるというしくみです。

がん細胞は、この細胞分裂の中で生まれます。

たとえば細胞核の中にDNAを傷つけるような物質がただよっていると、DNAの2本鎖がいったんほどけた時にすばやく入り込み、塩基配列(遺伝情報)を乱して、正常なコピーを邪魔してしまうのです。

こうして生まれた細胞は、元の細胞とは違った情報を持っていますから、またその細胞が分裂すると、どんどん異常な細胞が増えていくことになります。

DNAを傷つける原因となるものとしては、タバコや飲酒、過度の紫外線や放射線、食品に含まれる発がん性物質が代表的です。すい臓がんの場合、特に喫煙が深く関係しているといわれています。

「がん抑制遺伝子」が壊れていると、すい臓がんを発症しやすい

このように、何らかの原因でDNAが傷つき、正常な細胞分裂が邪魔されてしまうことが「がん」という病気の始まりなのですが、実は私たちの体ではしょっちゅうそのような現象は起こっており、1日に数千個ものがん細胞が生まれているといわれます。

つまり生きている限り、細胞のコピーミスは日常茶飯事だということです。

それでもすべての人ががんになるわけではないのは、私たちの細胞に「がん抑制遺伝子」が備わっているからです。

がん抑制遺伝子とは、細胞の異常な増殖にブレーキをかけてくれる遺伝子で、私たちは生まれながらにして父親と母親の両方から一つずつもらっています。

この遺伝子のおかげで、がん細胞が生まれてもそれ以上増えないようにDNAの傷が修復されたり、修復がうまくいかなかった場合は細胞自身が自滅する「アポトーシス」という現象が起こったりするのです。

しかし中には、がん抑制遺伝子が先天的に壊れている人がいます。父親もしくは母親のがん抑制遺伝子が一つでも壊れていると、子どもはそれを受け継いでしまう可能性があるのです。

2つ持っているブレーキのうち片方が壊れている場合もあれば、人によっては両方とも壊れている場合もあります。

がんは生活習慣とも深い関わりがありますので、がん抑制遺伝子が2つとも正常な人であっても罹患する可能性は十分にありますが、やはりブレーキが壊れているとリスクが上がることは確かです。

すい臓がんも、全体の5〜10%の患者さんは家族性(遺伝性)だといわれています。そのため「日本膵臓学会」は、すい臓がんの家族歴がある人を対象に登録制度を始め、すい臓がんの早期発見につなげようとしています。

すい臓がんの発生リスクを高める、生活習慣や疾患

すい臓がんの発生に関わる因子としては、生活習慣も見逃せません。また一部の持病がある人も、すい臓がんのリスクが高まることが分かっています。

喫煙

ヘビースモーカーの人は、そうでない人と比べるとすい臓がんに罹患するリスクが2〜3倍高くなります。タバコに含まれる発がん性物質はDNAを傷つけ、がん化の原因を作ってしまうためです。

肥満

すい臓がんは肥満とも深い関わりがあります。特にBMIが30以上の20歳男性では、正常体重の男性に比べてすい臓がんのリスクが3.5倍にもなるといわれています。

糖尿病

すい臓は血糖値を下げるインスリンというホルモンを産生する臓器ですので、糖尿病とも深い関係があります。国内の調査では、糖尿病患者さんのすい臓がんリスクは、そうでない人の実に8倍にもなることが示されました。

特に血糖コントロールが悪化している場合や、食欲不振や体重の減少がみられる場合、また50歳以上で新たに糖尿病の診断を受けた人などは、すい臓がんの可能性を疑って詳しい検査を受けることが推奨されています。

慢性膵炎

数あるすい臓がんのリスクファクターの中でも、もっとも因果関係が強いのは慢性膵炎です。

主にアルコールの過剰摂取によって引き起こされる病気で、長い期間をかけてすい臓の外分泌腺細胞が破壊され、徐々に線維細胞に置き換わっていきます。

慢性膵炎になると糖尿病にかかりやすくなるほか、さまざまな部位のがんのリスクも高まることが分かっています。特にすい臓がんのリスクは、26倍も高くなるのです。

ですから間接的には、アルコールの飲みすぎもすい臓がんの発症につながるといえます。

すい臓がん治療は数百万円かかることも

すい臓がんは先進医療に指定されている重粒子線治療や陽子線治療などの適用があり、1回300万円以上しますので特にがん保険の必要性が高いがんです。

がん保険はがんになってからでは加入できませんので治療費が心配な方は、がんになる前に一度資料請求をして検討してみるとよいでしょう。

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