すい臓がんと大酒のみ大酒家の関係性

「すい臓がんになる人には大酒のみが多い」という話を聞いたことのある方もいるかもしれません。

アルコールといえば肝臓のイメージが強いですが、確かにすい臓も影響を受けやすい臓器です。

最近もお笑いコンビ「次長課長」の河本準一さんが、急性膵炎で入院していたことがニュースとなりましたが、やはり普段からお酒を多く飲まれるとのことでした。

また、お酒の飲みすぎはすい臓がんのリスクを大いに高める「慢性膵炎」の原因にもなります。慢性膵炎の65%がアルコールの多量摂取によるものといわれていますので、その影響は重大です。

大酒のみや大酒家とすい臓がんの関係性について、詳しく解説していきましょう。

「大酒家」ってどんな人のこと?

お酒をたくさん消費する人を「大酒のみ」とよくいいますが、実は摂取量によって医学的に分類されています。

摂取量による分類

  • 常習飲酒家…1日平均、エタノール60g以上(日本酒3合以上)を5年以上
  • 大酒家…1日平均、エタノール110g以上(日本酒5合以上)を10年以上

エタノール(純アルコール)110gというのは、日本酒なら5合、ビールなら大瓶5本、ウィスキーならダブルで5杯、ワインなら1瓶とちょっと、という量になります。

かなりの量に思えますが、日本国内だけでもおよそ200万人以上の大酒家がいるといわれています。

アルコールの飲みすぎは、さまざまな病気を引き起こします。

アルコール性の肝炎や肝硬変が代表的ですが、それがさらに進行すると肝臓がんになりますし、他にも食道がんや口腔・喉頭・咽頭がん、胃がん、大腸がんなど、多くのがんのリスクを高めてしまいます。

これは、アルコールが分解される段階で生じる「アセトアルデヒド」という物質に発がん性があるためです。

特に、アセトアルデヒドを無害な酢酸へと分解する酵素(アセトアルデヒド脱水素酵素)の量が少ない人ほど、アセトアルデヒドの影響を受けやすいため、お酒を飲んで顔が赤くなる人は要注意といわれています。

一般的に、日本人は欧米人に比べると、アセトアルデヒド脱水素酵素の量は少なめです。

このように、アルコールの飲みすぎはありとあらゆるがんのリスクを高めますので、もちろんすい臓がんも例外ではありません。また、すい臓がんのリスクを大いに高める「慢性膵炎」の原因にもなるため、注意が必要です。

慢性膵炎は、すい臓がんのリスクを26倍にも高める!

慢性膵炎は、65%がアルコールの飲みすぎによるもので、その名の通り、すい臓が慢性的に炎症を起こした病気です。

すい臓に慢性的な炎症が起こると、長い年数をかけてすい臓の細胞が破壊され、「線維細胞」に置き換わり、やがて硬い線維組織へと変わっていって、最終的にはすい臓全体が萎縮していきます。

初期には上腹部の痛みや背部痛などのほか、吐き気や腹部膨満感、全身倦怠感なども多くみられます。

また、痛みは食後数時間経ってから起こるのが典型的で、特に脂肪分の多い食事やアルコールなどを摂取した後に増強するのも特徴です。

慢性膵炎が進行して、すい臓の細胞の大部分が破壊されるようになると、腹痛は収まってきますが、代わりに下痢や体重減少、口の渇きなど糖尿病の症状が出るようになります。

慢性膵炎の患者さんは、年間4%の確率で糖尿病を発症するといわれています。

一般的に慢性膵炎は予後が悪く、さまざまな部位のがんや病気につながり、結果的に寿命を縮めてしまう可能性が高くなります。

中でもすい臓がんのリスクは非常に高く、海外の複数の施設で行なわれた調査では、慢性膵炎の患者さんのすい臓がんリスクは、それ以外の人の実に26倍も高いという結果が出ています。

しかも慢性膵炎は基本的に一度かかると治癒しない病気です。治療としては、禁煙と禁酒を原則として食事制限を行ない、特に脂肪食を控えます。また必要に応じて薬物療法も行ないます。

すい臓がんのリスクを減らすためにも、「適正飲酒」を!

このように慢性膵炎はそれ自体が大変な病気であると同時に、きわめて予後の悪いすい臓がんのリスクも高めてしまいますので、アルコールの飲みすぎには十分に気を付ける必要があります。

アルコールの飲みすぎがなぜすい臓に影響するかについては、さまざまな原因が考えられます。

たとえばアルコールによって膵液の分泌が多くなり、膵管の中をスムーズに流れにくくなることや、膵管と十二指腸の間がむくみやすくなることなどです。

またお酒を飲む際は、脂っこい料理やおつまみを食べることが多いため、脂肪分を消化するための酵素の入った膵液が産生され、それが膵管の中で詰まって「タンパク栓」という塊ができやすくなります。

そうするとカルシウムと結合して「膵石」となり、膵管が傷ついてしまう点も問題です。

アルコールですい臓が破壊されないようにするためにも、お酒は適量をほどほどに楽しむ必要があります。一般的に、適正飲酒量といわれているのは以下の通りです。

適正飲酒量
ビール…中瓶1本
日本酒…1合
焼酎…0.6合
ウィスキー…ダブルで1杯
缶チューハイ…1.5缶

※サッポロビール株式会社「適正飲酒のすすめ」より

上記の飲酒量を守るのに加え、週2日の休肝日を設けることも大切です。

特にお酒を飲むとすぐに顔や耳が赤くなる人は、アルコールを分解する酵素が先天的に少ないと考えられますので、飲みすぎにはくれぐれも注意しましょう。

すい臓がん治療は数百万円かかることも

すい臓がんは先進医療に指定されている重粒子線治療や陽子線治療などの適用があり、1回300万円以上しますので特にがん保険の必要性が高いがんです。

がん保険はがんになってからでは加入できませんので治療費が心配な方は、がんになる前に一度資料請求をして検討してみるとよいでしょう。

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