すい臓がんの末期症状

すい臓がんは、かなり進行しないと症状が現れにくいがんです。

体重減少や体の痛みによって、ようやく受診に至る患者さんが多くみられます。検査を受けて、遠隔転移に至る前に発見できるよう努めることが大切です!

進行すい臓がんの症状

進行期のすい臓がんの症状として、もっとも自覚しやすいものは体重減少です。

すい臓は、十二指腸や大腸などの消化器に隣接しているため、がんが広がるとこれらの臓器を圧迫して、食事がとれなくなることがあります。食欲が低下していき、どんどん体重が減ってしまうのです。

また、すい臓は「膵液」という消化液を産生して、十二指腸に送り届けています。

がんによって膵液がうまく運ばれなくなると、食べ物の消化吸収が阻害されて、栄養を十分にとれなくなり、体重減少につながることがあります。

さらに、がんがすい臓の内分泌機能をも侵すようになると、インスリンの分泌が低下して、血糖値のコントロールができなくなります。

初めて糖尿病の診断を受けた人が、精密検査を受けるとすい臓がんだったことが判明することもありますので、要注意です。既に糖尿病をわずらっている人では、症状がより悪化しやすくなります。

すい臓がんがより進行すると、腹膜炎を起こして「腹水」がたまることもあります。腹部の膨満感が主な症状です。

すい臓がんが遠隔転移した際の症状

すい臓がんは、血管やリンパの流れに乗って、遠隔転移しやすいがんです。他の臓器に転移すると「ステージW」、つまり末期の段階になります。

血流からいうと、肝臓がもっとも転移しやすい臓器です。しかし肝臓は「沈黙の臓器」として有名ですので、かなり病巣が大きくならないと症状が現れにくいという特徴があります。

黄疸や痛みといった症状が出てくるころには、がんがかなり広がっている状態になります。

他には、骨や肺、脳などにも転移します。骨に転移した場合は、何もしていないのに骨が急に折れる「病的骨折」や、激しい痛みなどがみられます。肺では、すぐに息が上がるようになる、しつこい咳が出る、などの症状が特徴的です。

脳は、転移した部位によってさまざまな症状が考えられますが、ろれつがまわらない、吐き気がする、運動障害が起こる、などの症状があります。

ここまで至る前に治療を開始するためにも、定期的にすい臓の検査を受けるようにしたいものです。

すい臓がんの末期治療

すい臓がんは、初期症状に乏しいために早期発見が難しいがんです。また、進行が早いので、気付いた時には末期になっていたということが少なくありません。

末期のすい臓がんの場合、外科手術を行うことはほぼ不可能です。そのため、末期のすい臓がんの治療は、抗がん剤による化学療法や放射線療法、そして、痛みなどの症状を緩和する緩和療法が主となります。

化学療法

すい臓がんは抗がん剤による化学療法の効果が出にくいのが特徴です。抗がん剤による化学療法は、すい臓がんの外科手術後に再発予防のために行われたり、また外科手術後に再発が起こった場合や末期のすい臓のために外科手術ができないといった場合に行われたりします。

すい臓がんの化学療法で用いられる薬剤には、ジェムザール、TS‐1、シスプラチンなどがあります。この中で一番良く用いられているのが、ジェムザールです。

ジェムザールは、腫瘍の縮小効果はあまり期待できないものの、痛みなどの緩和に効果的な抗がん剤です。

しかし、先ほども述べましたように、すい臓がんは化学療法の効果が現われにくいために、化学療法による効果は限定的なものしか期待できないのが実情です。

放射線療法

放射線療法では、X線やγ(ガンマ)線などをがん細胞に照射することによって、がん細胞にダメージを与え、がん細胞を死滅させることを目的としています。

放射線療法には、身体の外から放射線を照射する「外部照射」と、手術中に放射線照射を行なう「術中放射線照射」とがあります。

膵臓がんにおいては、放射線療法のみでがんを根治させることはほぼ不可能ですが、末期のすい臓がん患者に放射線療法を行うことで、がんの再増殖までの期間をできるだけ長引かせるのが目的となります。

緩和療法

末期のすい臓がんの緩和治療では、「モルヒネ」を中心とした痛みを取り除く治療が行われます。末期のすい臓がん患者の約半数は強い痛みに、また3割ほどの人は耐えられないほどの痛みに悩まされるといいます。

モルヒネには強い鎮痛作用がありますから、耐えきれないほどの痛みに対しても効果が期待できます。

ただし、モルヒネは投与を続けるうちに耐性がついて効果が薄れてきますから、モルヒネの投与量は症状に合わせて段階的に増やしていくことになります。

モルヒネの使用量が増えると、患者が意識を保つことが難しくなり、眠った状態であることが多くなりますので、患者とのコミュニケーションがあまり取れなくなるというデメリットがあります。

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